はじごからの転落って多いんですよ。ちょっとのことだからと言って無理な体制で使用するなど経験がある方も多いのではないでしょうか。月例の安全教育で三大災害(墜落・転落災害、建設機械・クレーン等災害、崩壊・倒壊災害)を防ぐためにビデオ教材を使用し、一緒になって学ぶ時間を提供。死亡災害につながる事故の発生率がまだまだ建設産業では高いことを理解し、それら災害をいかに減らしていくのか一緒になって学んでいます。さて、書き手の私ですが、愛媛県生コンクリート工業組合青年部に所属しています。そのメンバーで工場の安全パトロールと勉強会を実施したのでそのご報告です。
5社の生コンを一箇所で練り上げる工場
生コン(固まる前のコンクリート)の出荷量は、もちろんそれを使用する工事現場の発注件数や規模に比例するため、インフラ整備等と連動しているのはご案内の通りです。今回、青年部でパトロールを実施したのは松前町にあるレッツ太平洋生コン株式会社さんです。

写真の通り、5社の生コン会社が受注する生コンを一括で製造しています。生コン工場の設備メンテナンスや維持にはご想像の通り莫大な資金が必要なため、全国的にも工場を統合して合理化する地域は増えています。その工場の安全面に関して青年部でパトロールを実施しました。

場内は5社のミキサー車が出入りするので車両接触の可能性も考えましたが、もちろん各社ゾーニングできていて車両接触を防ぐ仕組みになっています。休憩室は合同で使用でき、血圧計や電子レンジなど、働く方の健康面や食事に関しても対応されています。また、すぐに修理ができる、そして鉄の価格高騰に備えてメンテナンス用の鉄板などを常備している工夫も見られました。

地理的要因で羨ましいことは海に隣接しているため、石灰石などを船から直接場内へ搬入できることです。場内に山積し、そこからは各ヤードへ運搬します。作業中の様子は見れませんでしたが、しっかりと安全対策も行って作業していると伺いました。

生コン工場での災害は、ミキサー車の洗車時と、工場内の清掃時などに多く発生しています。そのため、「作業風景や作業員の位置が把握できるカメラの位置」について質問もしましたが、しっかりとバッチャー室で確認できるほど映像も鮮明でした。
生コン工場のBCPについて愛媛でも学ぶ
パトロールを実施したのちに、研修会の時間も設け、生コン工場のBCP事情について。以前もご紹介した徳島での全国大会時に東日本大地震の際に被災した津波の影響による生コン工場の復旧活動と復興に関してを改めて愛媛でも学ぶ機会でした。被災の様子を映像で見て、その時にどのような対応をしたのか現場の声を聞く貴重な機会でした。

書き手の私ももちろん質問して
- BCPを策定した後の社内での浸透率
- 想定訓練の内容
について確認することができました。大企業になると人数もかなり多くなるので安否確認の方法や訓練など参考になることもありました。
まとめ
青年部の活動で生コン工場のパトロールを実施し、安全に対する意識を改めて考える機会をいただきました。地域インフラを維持するために生コン工場は必要な施設です。その施設をどのように管理しながら運営をしていくのか、頭の体操にもなりました。今回はレッツ太平洋生コン株式会社さんにお邪魔しましたが、そこで働く方ももちろんカッコ良かったです!雨の日も、雪の日も、暑い日も地域インフラのために働く建設産業を引き続き応援お願いします。ご安全に